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執筆者の写真元 吉野

ESD推進の支援(〜R4年度)

自然共生型のしまづくりの実現に向けて、担い手や仲間を増やしていくことは、MITの事業の根幹であり、ESD(持続可能な開発のための教育)は重要なテーマです。


弊社設立2013年度から対馬市の域学連携事業のコーディネート業務を受託し、7年間地域と大学をつなぐことで、ESD推進を進めてきました。対馬市島おこし実践塾、中長期インターンの受入などを行い、多くの大学生の対馬での活動を支援してきました。


それ以外にも、対馬の小中高の学校からご依頼があり、講演やインターンや職場体験(先生、生徒)、視察の受入などを行ってきました。


2020年度からは、環境省の地域循環共生圏プラットフォーム事業の採択を受けて、本格的に弊社事業として、ESD推進に能動的に動き出しました。


対馬の未来を考える上で一番大切なものが、「ひとづくり」。

持続可能な社会を創っていく担い手を育成していくこと。


対馬では全校的に「ふるさと学習」に力を入れて、各校で創意工夫されているそうですが、もう一歩深い学びの組み立てが必要ではないかと弊社顧問の平山先生(元対馬校長会会長)は仰ります。


それがESDの視点。


「対馬をテーマにESDの視点を入れた学ぶのプログラムによって、生徒(と先生・親も)が対馬の魅力や地域課題を知るだけでなく、地球規模の持続可能性と自分との「つながり」を認識し(相互性)、多様な生物がいることで成り立っている多様な自然生態系(多様性)、その生態系を超えて人間は生きていけないこと(有限性)、その生態系からの恵みは、誰のものでもなく未来の人々も含めてみんなのもの(公平性)、そして、だからこそみんなで連携して限りある資源を共有すること(連携性)、そして、自分が社会や地球の乗組員の一人として、責任のある行動をとらねばならなぬと考える(責任性)を育んでいきます。」


「環境省が推進するESDによって、批判的に考える力、未来を予測して計画を立てる力、多面的・総合的に考える力、コミュニケーションを行う力、他者と協力する態度、つながりを尊重する態度、進んで参加する態度を身につけた人材を育てていきます(文科省の学習指導要領との連動)。」


本丸の文科省でも、「持続可能な開発のための教育の創造」が学習指導要領に位置づけられ、SDGs達成目標4「質の高い教育」の実現が求められています。しかし、ICTや英語教育など教育課題は山積しており、教職員への新たな負担と捉えられています。この課題解決には、外部団体による適切な支援や相談体制が必要なのではないかとの私たちの仮説から、外部支援の在り方を提案すべく研究及び支援活動に取り組んでいます。


平山顧問と何度も協議を重ねて、MITオリジナルのESDプログラムを構築しています。



生徒たちが主体的に調べ、体験し、議論し、発表する一連のプログラムによって、主体的な学びを引き出す工夫をしています。


2021年度は、対馬の森づくりをテーマにしたプログラムにしました。「森」を切り口に、生物多様性保全、なりわいや食、文化、海とのつながりなど、対馬の課題を一体的に見ていくことができると思っていますし、今、若者と一緒に対馬の100年後の森林があるべきか、どんな里山の森を作っていきたいかを考えていくことが大事だと思っています。

各学校の先生方の考えや意向ををお聞きして、アレンジしていきます。


2020年は、5/1の校長会での説明を経て、各学校に案内を出させていただき、厳原中学校、雞知中学校、佐須奈中学校、比田勝中学校からの相談をいただき、年間を通じたコーディネート支援を行いました。


2021年度の成果は以下の通りです。









2022年度は、厳原中学校、比田勝中学校、佐須奈小中学校にて総合学習の支援を行いました。


これまで2年間に支援した中学校数は、10校のうち、8校。 対馬市の現状等に関する講話を8回、派遣講師の人数は14人、体験活動は4回、オンライン講話等支援は2回となっています。


生徒と教員からの評価はとても高く、外部からの支援について効果があったと、学校単独より充実したとの評価していただきました。わたしたち自身も、外部だからこその良さを感じています。しかし、支援活動を続けていくためには、実施に係る人件費や活動内容の充実が課題であり、公的支援も必要であると思われます。


2023年3月に開催された対馬学フォーラムでのポスター発表

ポスター大会において、優秀賞を受賞(2位)していただきました。







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